こばやしのヒト

宮崎牛の中でも“倉薗牛”は、ANAの国際線ファーストクラスの機内食に選ばれたほどの、絶品です。

倉薗牛を肥育するのは、「くらぞの牧場」。牧場の直営店である「ビーフックック くらぞの(以下、ビーフクック)」では特別に“美味しい”食体験ができます。


代表の倉薗裕次郎さんが、親子3代の試行錯誤と、ワクワクする未来の話をしてくれました。

ストレスフリーで育てる倉薗牛

── くらぞの牧場は、とっても静かな牧場ですね。

倉薗裕次郎(以下、裕次郎) 牛が鳴かないのは、満足している状態だから。くらぞの牧場では、常に牛がストレスがない状態を保っています。

裕次郎 のびのびとした自然の中で育てるだけでなく、水や空気、牛との接し方や餌やりにも気を配っています。

土台を作り、発想を広げ、技術を革新した70年

── 裕次郎さんがくらぞの牧場で働き始めてから、どんな変化がありましたか?

裕次郎 僕と兄が、積極的に機械を導入し、機械で見れない部分をていねいに見ることで、肉にサシを入れられるようになりました。

裕次郎 また、実家に帰ってきたとき、ビーフクックは本当にお客さんが入っていなくて。店に来る電話を全て出るよう心がけるようにしていたら、売り上げが数十万から300万円に変わりました。

じっくり熟成、旨みが凝縮された肉は「ビーフクック」で

── ビーフクックがこだわっていることはありますか?

裕次郎 20年前から「ウェットエイジング」という方法で肉を熟成させています。それを3ヶ月くらい真空状態で置いておくと、コクがある最高のお肉になるんです。

また、肉の水分量を飛ばさないために、ビーフクックでは冷凍ではなく冷蔵で管理しています。冷蔵することで、お肉がカパカパになることなく、旨みを凝縮したまま提供することができるんです。

まだまだロマンを追いかける

── 今後の目標を聞かせてください。

裕次郎 地下水を使って、牛を育てたいと考えています。

地下水って、何百メートルと掘らないと大きな水脈にたどり着けないと思うんだけど、数十年以上前の水だからロマンがある。それを牛たちに与えて、熟成させて……まだまだ、こだわり抜くことはできる。

それをビーフクックで提供出すれば、ここに人が来る。それが僕なりの、家族と、小林の皆さんにできる恩返しだと思います。



倉薗裕次郎さん