こばやしのヒト
宮崎県小林市で多品種キノコ栽培を行なう玉光園の営業部長・古川博子(ふるかわひろこ)さん。
博子さんは、玉光園の2代目・古川喜一朗さんとの結婚を機に小林市に移住。玉光園の話題になると話が止まらなくなるほど、キノコへの想いに溢れる女性でした。
小林の「名水百選」によって作られる、玉光園のキノコ
ーー 玉光園で扱うキノコの特徴ってなんですか?
博子 一番は、小林の水を使っていること。
キノコは約9割が水分なので、水質って本当にだいじなんです。このあたりの水はすべて「名水百選」に選出されたもの。玉光園では井戸を掘って専用の地下水をくみ上げています。
また、レストランのような顔が見える相手に直接意見を聞くことが、市場に出すキノコの品質向上にも繋がっていく。お料理に使ってもらっているのかを聞いて、スーパーのお客さんに提案することで、美味しい食べ方をしっかり伝えていけるんです。
毎日のルーティンを続けることが、一番難しい
博子 キノコ作りは、本当に毎日、同じ工程を繰り返すことが最高の美学なのではないでしょうか。うちの社長は、音だけで工場内の機械の不調が分かるんですよ。それくらい、おなじことを毎日続けてるんです。
停電になると一大事ですし、夏場の電気や温度の管理はすごく大変なんです。
生産者でありながら、一番の理解者でもある
博子 キノコ作りの仕事は、朝は早いし、当時はいま以上に工場が古くて機械が少なかったから、人が手を動かさないといけない。でも、「そりゃ美味しいよね。こんだけ手をかけてんだから!」。
キノコって、どこでも安定して食べられる素材で、基本的に美味しいんです。でも、私は「玉光園のキノコが美味しい」と言われたい。それだけ、うちの社長や先代、お母さんが一生懸命つくってきたのを見てきたので。
ーー 今後、どんなふうに玉光園のキノコを広めていきたいですか??
博子 キノコって、体に良いイメージは持たれてると思うんですけど、どんなにヘルシーでも美味しくなかったら続かないじゃないですか。
だからこそ、苦手な人にもうちのキノコを食べてほしい。
「この間食べた玉光園のキノコが美味しかったから、次は別のキノコを買ってみようかな」というように、玉光園を入り口にいろんなキノコを好きになってほしいです。
古川博子さん