のじりとんち話「20分の使い」

あるとき、若い者にむかって
「お前達(おまえどん)が、三ケ野山(みかんやま)ずい、自転車に乗っ20分でいたっきなれば、焼酎(しょちゅ)二升(にしゅ)くるらい。」と言った。
そこで若者(わけむん)は、わけないこととペダルを踏んで、出かけて行った。間もなくハーハー言いながら帰ってきた。
「おじさん、20分はかからんじゃった。焼酎をくいやん」と言った。
國助さんは、
「そりゃ話がちごど、俺や、20分で帰っ来たら焼酎をくるらいとゆうたっじゃが、お前達な早かったわい」と、いってすましていたそうな。

出展

野尻町史

カテゴリー名:昔話・民話