「てなんど小林プロジェクト」とは?
第1弾「ンダモシタン小林」の公開から、約3ヶ月半。ついに、てなんど小林プロジェクトPRムービー第2弾が完成しました!
今回てなんだ(※)のは、なんと地元高校生!(※「てなむ」というのは、西諸弁で「一緒に」という意味の言葉です)
宮崎県立小林秀峰高校商業科・経営情報科の生徒47人とのワークショップを通して、凝り固まったオトナたちの頭からは到底生まれそうにない自由な発想のCMをつくろうという企画。テーマは「市民や市出身者の応援」。とにかく見た人が元気になるなら、何をモチーフにしてもOK!という自由なルールの中で、とてもユニークなアイデアがたくさん生まれました。
そして、完成作品は、地上波にてオンエアしてしまうという大胆な試みも!
それでは、完成したCMと、高校生たちの約3ヶ月の取り組みをご覧ください!
小林市のある山奥で道に迷ってしまった青年。ふいにバタリと倒れ込みます。「もうダメだ…」そう思った時に目の前に現れたのは、なんと山の神様!?これ幸いと、正しい道を尋ねるも、山の神様の口から出た言葉は…。まずはとにかく見てください!高校生たちの若いパワーと自由は発想が溢れた楽しい作品に仕上がっています。
商業科・経営情報科の生徒を、6人1チームに分け、それぞれの企画を考えてもらいました。
もちろん、てなんど小林プロジェクトPR動画制作チームが、まず最初にCMの考え方をレクチャー。演習では、たくさんのおもしろいアイデアが飛び出しました。モチーフ探し、ストーリー作り、絵コンテ、プレゼンというプロセスを経て、以下の8作品をビデオコンテに。
生徒も全員参加の公正な審査のもと、最も人気のあった1作品を実際の作品として制作するという企画バトルを行いました。
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商業科K先生
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てなんどY氏
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てなんどT氏
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講師O氏
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講師M氏
1班「幼馴染」篇
久しぶりに会った幼馴染が、ちょっぴり都会に染まっていて距離を感じた地元に残った青年。
突然の雨が、二人の時間を巻き戻す、ちょっぴり胸キュンなラブストーリー。
講師O氏
てなんどT氏
CMプランナー
岩﨑 湧(いわさき ゆう)/小水流 美瑠花(こづる みるか)
酒匂 泰聖(さこう たいせい)/新竹 雄大(しんたけ ゆうだい)
津畑 美幸(つばた みゆき)/脇田 こころ(わきた こころ)
2班「太ったカレシ」篇
いつも太ったカレシを連れている女性。
友人に2人でいるところを目撃されるが、突然別れを切り出す。果たして、その真意は…!?
商業科K先生
講師O氏
CMプランナー
海老原 梓(えびはら あずさ)/末永 瑞喜(すえなが みずき)
原 千章(はら ちあき)/前田 楓香(まえだ ふうか)
森田 茉央(もりた まお)/吉薗 優香(よしぞの ゆうか)
3班「インタビュー」篇
小林市に暮らすご長寿のおばあさん。海外メディアも放ってはおきません。
「長寿の秘訣は水がおいしいこと」。でも、あれ?なんかおかしいぞ…。通訳が…!
講師M氏
てなんどY氏
CMプランナー
内園 麻優(うちぞの まゆ)/川嶋 美穂(かわしま みほ)
小出水 帆風(こいでみず ほのか)/竹山 亜美(たけやま あみ)
谷之木 千穂(たにのき ちほ)/殿所 和総(とのところ かずさ)
4班「山奥」篇
見事CM化を勝ち取った作品。CMになる前の段階って、実はこんな感じでした。
基本的に小林市の人たち(?)は、みんな親切なんです。
商業科K先生
講師O氏
CMプランナー
大迫 弘佳(おおさこ ひろか)/川原 好実(かわはら このみ)
後藤 彬那(ごとう あやな)/古道 早耶香(ふるみち さやか)
前原 唯乃(まえばら ゆいの)/森川 美咲(もりかわ みさき)
5班「百人一首」篇
小林市で開催された百人一首大会。県内外の各地から参加者が出場する中、読み札が読み上げられた。さあ、勝つのは一体誰なのか!?
てなんどT氏
講師M氏
CMプランナー
奥松 友梨花(おくまつ ゆりか)/豊永 茂瑛(とよなが しげあき)
古川 勝章(ふるかわ かつあき)/八重尾 静菜(やえお しずな)
渡邉 大芽(わたなべ たいが)/丸田 彩日(まるた あやか)
6班「窓の外」篇
小林市に宿泊した旅行者。深夜床に就いていると、何やら窓の外から強烈な光が・・・。
窓を開けてみるとそこには・・・!?
講師O氏
てなんどY氏
CMプランナー
入佐 香澄(いりさ かすみ)/岡原 美桜(おかはら みお)
小糸 星奈(こいと せいな)/兒玉 杏華(こだま きょうか)
坂下 菜茄(さかした なな)/俣野 優菜(またの ゆうな)
7班「決闘」篇
対峙する2人の剣士。
ジリジリと間合いを取るが、なんと彼らが手に持っていたのは刀ではなく...!?
講師M氏
てなんどT氏
CMプランナー
有尾 瑞基(ありお みずき)/上瀧 実奈(こうたき みな)
野添 健太朗(のぞえ けんたろう)/橋満 夏鈴(はしみつ かりん)
宮本 晶平(みやもと しょうへい)
8班「ハンドボール」篇
都会の高校と試合することとなった小林秀峰高校ハンドボール部。こっそり作戦を耳打ちするが、敵チームにその内容を悟られてしまう。あっさり点を奪われるかと思いきや・・・!?
てなんどY氏
商業科K先生
CMプランナー
金丸 美雛(かねまる みな)/川野 未沙都(かわの みさと)
北ノ薗 未沙希(きたのその みさき)/寺坂 春菜(てらさか はるな)
松下 里穂(まつした りほ)/下ノ園 春香(しものその はるか)
Step1.オリエン 〜CMのつくり方講座〜
小林市をPRするにあたって、まずはCMづくりのレクチャーから
メッセージを届けるってどんなことなのか?など基本的な広告についての解説があり、その後さっそく演習へ。
講師たちの作品や、過去の有名なCM事例を実際に見ながら、CMの基本的な構造、「誇張」「比喩」「擬人化」など、アイデアのパターンを学びました。演習の例題では、とてもユニークなアイデアがいくつも飛び出し、先生たちも驚きを隠せない様子でした。さてさて、どうなることやら…。
Step2.ネタ・モチーフ探し 〜市の魅力って?〜
普段はなかなか気付かないけど、他の市町村に負けないような魅力が、小林市にもきっとあるはず。まずはCM企画のタネとなるモチーフを探していきます。
例えば、第一弾のPRムービーでは西諸弁という方言にフォーカスしましたが、果たして生徒たちは何に着目するのか?「水」「星」「空気」「人柄」…。みんなで話し合いながら探していきます。隣の家とマヨネーズを貸し借りできるくらい仲が良いなど、都会ではおよそ考えられないような人々の関係をはじめ、たくさんの発見がありました。
Step3.コンテ化 〜ストーリーを考える〜
各班、これだ!と思うモチーフを元に、人々の記憶に残るようなストーリーに落とし込んでいきます。とは言っても初めての取り組みなので、みんな四苦八苦。
すんなりまとまる班もあれば、かなり考え込んでしまう班などさまざま。なんとなく想像しているものはあるのに、それを文章や絵に起こすとなるとかなり難しいものです。
それでも、ちょっとずつちょっとずつ。
やがて、アイデアが芽を出し始めました。
Step4.中間企画プレゼン 〜選ぶ・捨てる・説得する〜
いくつかのアイデアに絞った後、てなんど小林プロジェクトのPR動画制作チームのメンバーに企画をプレゼンします。自分たちのアイデアを俯瞰してみるのは、考えることとは別の難しさがあるけれど、結構大事なことです。
てなんどチームからのアドバイスもあり、アイデアはだんだんと形になっていきます。
企画を最終的にひとつに絞ったり、そのアイデアによって何を伝えるかを考える。難しいけど、それこそがものづくり。
大人たちも、勉強になると唸っていました。
Step5.ビデオコンテプレゼン
各班のアイデアを、ビデオコンテ(てなんど小林プロジェクトのPR動画制作チームが制作)にしてプレゼンテーションを行いました。
コンテでは見えてこなかったイメージが、かなり明確になって、生徒たちも大興奮!
演出はどうするのか?このCMを通して世の中の人がどう感じるのか?を想像しながら、自分たちの思いをぶつける班も。
これで、実際にCMになるアイデアが決まります。
Step6.撮影〜編集
見事CM化の権利を勝ち取ったのは、4班の「山奥」篇。
ロケ地は、極寒の12月のひなもり岳。天候はいい感じに曇ってくれました。初めて見る役者さんに歓声を上げる生徒たち。
現場では、寒さにも負けず、機材の運搬や、スタンドイン(タレントさんの代わりにカメラ前に立つこと)、カチンコ、フォグマシーンの操作、モニタチェックなど現場でのさまざまな仕事を体験しました。
その場で生まれる突拍子もないアイデアに、笑いが起こる場面も。
最後は、生徒、キャスト、スタッフみんなで記念撮影をしました。
はじめは戸惑っていた生徒たちも、企画が形になっていくにつれ、前のめりになって取り組んでいました。
学校の授業と違って、コミュニケーションには一般的なセオリーはあれど、答えはありません。でも、それは今回のような地域活性化以外でも、人生においてきっといろんな場面で必要になってくるはず。
地元にいながらにしてその魅力を掘り起こしたり、いろいろなアイデアやストーリーを必死で考えたり、たくさん出た案をひとつに絞ったり、プレゼンして選ばれたり選ばれなかったり…。普段は経験しないことばかりで大変だったと思いますが、それらがこれからのみんなの人生において、何かの役に立ってくれたらいいなと、てなんど小林プロジェクトPR動画制作チームは心から思っています。
つくったCMは、1タイプだったけれど、今回のこの取り組み全体が、きっと市民や市出身者のみんなを笑顔にしていくはず。
そして、何より子供たちの真剣さや可能性に大人たちが驚かされ、心動かされたことも大変大きな収穫だったように思います。